■すわって半じょう,寝て―じよう

 わたしたちはへやの広さをいうときに、6じょうとか、8じょうとか、たたみの数であらわします。

たとえたたみのしいてない洋間でも、広さ何じょうといえば、日本人にはすぐどのくらいの広さかわかります。

 6じょう、8じょうという言い方には、どんな意味があるのでしょうか? 京間、江戸間によってちかいが ありますが、かんたんにするために6尺(180センチ)と3尺(90センチ)としてお話します。

 たたみ一まいは、たて横が180センチと90センチの長方形。これはふつうのおとながひとりからだをの ばしてねるとき必要な広さです。たたみの半分、90センチ角の正方形は、人がすわると前にちょうど湯の みぢゃわんがおけるくらいのゆとりができます。

 「すわって半じょう、寝て一じょう」ということわぎのとおり たたみは人間ひとりが寝起きするの に必要な、最小限の広さと形をあらわしているわぽですね。

 6じょうのへやとは、6人寝られて、12人がらくに集まれるへやなのです。
メートル法になおすと、6じょうは9.7uになりますが、9.7uあれは`6じょうの役をはたすかというと、 そうはいきません。幅が1m、使さ9.7mの長方形の面積は、たしかに9.7uですが、これではたてに5人じ か寝られませんじ、集まった人はかべに向かって一列にすわらなくてはなりません。3.2m角の正方形は6 じょうより広いのですが、中途はんぱなすきまができて、たった4人しか寝られません。人間のからだは、 切ったり割ったりするわけにいきませんから。6じょう、8じょうという言い方は、人間のからだの動きを もとにした広さの言いあらわし方です。柱まいは人が寝たり起きたり集まったりするところですから、この あらわじ方はなかなか合理的で、しんせつだといえますね。

 ただ、ちょっとつごうの悪いことに、江戸時代とくらべると、日本人の身使は十数センチのびました。 今では少しきゅうくつです。
京間が日本じゅうに広がっていれば、よかったのですが、江戸の大工も、まさか日本人がこんなに大きく なるとは思わなかったのでしょうね!。

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