昨年、三重県の御浜町に年間40万枚を処理する施設が出来ましたが、単純計算で、3,000万枚を処理するには、この規模の処理施設が62,5箇所必要になります。
また、昨年マスコミ各社で取り上げられた、「畳の不法投棄問題」は、いまだ脳裏に強く焼き付いています。
このような現状が、私たち畳店が創り上げた「畳」の行く末ならば、一日も早く環境に負荷をかけない形での取り組みが必要になります。
また、「畳」のイメージづくりにも現状のままでは良くありません。
私たちの取り組みが、最善なおかつ、最良の方法であるとは思いません。
まだ、皆さんで考えれば、もっと違う方法、システムがあるかも知れません。
しかし、私たちは私たちのレベルで、また地域の情勢や環境を踏まえながら、今の会を育てていきたいと考えています。
とにかく「まずは前へ一歩進まなければ、何も生まれない。何も発見できない。」との考えで私たちはスタートしました。
畳リサイクルの会をはじめて、あらためて畳の事を見つめなおすきっかけになりました。また、環境問題に対しても、実に奥が深くむずかしい問題であるとさらに実感致しました。
リサイクルを考える時、やはりコストがかかりすぎると問題があります。
リサイクルにかかるさまざまなエネルギーも同じでです。
私たち畳リサイクルの会では、まず出来るだけコストをかけないように、また無駄なエネルギーを極力おさえ、このリサイクルに係るすべての人にメリットがあり、なおかつ、地域環境や地域経済、地域振興などにすこしでもプラスになればと考えています。
もちろん、自分本位の考えではこのような事業は成立しません。
皆さんの協力が必要です。
私たちは同じ地域の同業者で運営していますが、この会には、「ライバル」とか「商売敵」という考えは必要ありません。
必要なのは、相互の協力と、信頼、そして同じ目標です。(まだ他にもあるかも知れません…)
もし、食い違う事があれば、話し合う事でどうにかなるものです。
良いこと(喜び)も、悪いこと(苦労)も皆で仲良く分け合いたいと考えます。
この古畳リサイクルについては、学校の試験のように答えがひとつというものではないと思います。
実に、さまざまな答えがあると思います。
それは、取り組む地域や、置かれているさまざまな環境、立地条件、物流問題、使用素材などと言うように、それぞれの条件が違うからです。
例えば、私たちと同じ方法での取り組みが、東京ではできないだろうと思います。
答えは、その地域地域に合わせた形で行う事で、いくつもあるはずです。
だからこそ、その地域の皆でまとまって、互いに協力し合いながらその答えを見つけなくてはならないと思います。
悪い意味ではなく、良い意味で「利用できるものは大いに何でも利用しましょう。」
この考えが、「エコ」の原点だと思います。
これは、身にしみてわかった事です。
利用できるものとは、物であり、人であり、時には情報であり、お金でありとさまざまでしょう。
いろんな人と接点を持つと、今まで知らなかった情報や方法、又は更なる人材への接点というように、どんどん広がっていきます。
また、時には私たちが持っている「畳」に対する固定観念が邪魔になります。
しかし、他の分野の方たちからは、そんな事は関係なく斬新(勝手)なアイデアでアドバイスして頂けます。
ですから、まずはいろんな分野の方々と接点をもち、その方々を大いに利用しましょう。
個人や取引会社の方だったり、市や県の関係者や知識人の方、同業者などたくさんおられるはずです。
そのかわり、お付き合いは大切にし、また逆に自分達も大いに利用される人にならなければなりません。
最後に、誰のため、何のためにするのですか?
今始めなければ、私たちのツケ(負の遺産)を、自分の子供、又は、自分の孫の代まで先送りするだけになります。
私たち会員が住む水俣市で発生した水俣病は汚染源と被害者がおおよそ特定されていました。
しかし、1990年代に入ってからの酸性雨やダイオキシンなどのような環境問題は、その汚染源と被害者が特定しづらくなってきました。
また、家庭生活関係でも、シックハウスやアトピーのような環境問題はその汚染源や原因が特定されにくい状況ではないでしょうか。
自分達の子や孫が、そんな環境で苦しむ事がないように、「あの時の畳が原因だった」と言われないためにも、今、私たち業界が協力し合って、互いに行動すべきと考えています。